ばんかずまのブログ

元独立リーガーの過去、現在、未来。

高校野球を見ていて感じた事3つ

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先日、休みを使って久しぶりに高校野球を見に行った話をここでも書きました。

選手のプレーも含めて感じた事がいくつかありますので、それを記します。

 

  1. 金属バットの危うさ
  2. 2番手以降の投手をどう育てるか
  3. 指導者のスタン
 
金属バットの危うさ

2試合見ましたが全チームヒットはよく出ていました。

日進西 11

名国際 13

中京  16

春日丘 11

 
2試合合計で51本です。(公式記録とは違うかもしれません)
今の高校生がパワーがあること、今回の球場が比較的狭くヒットが出やすい環境にあったことも関係していますが、それでも打ちすぎているような…
 
しっかり芯で捉えた打球はそこまで多くはなかった印象です。明らかにバットの先端や根っこで捉えており、木製バットだと折れる可能性があるような打球も数多く見られたことも事実です。
 
現状高校生は金属バットを使うことがルール上問題ないわけなのでここに対して何か言うわけではありませんが、身体が出来上がっている強豪校の野手が金属バットを振り回すことにあまりメリットを感じていない自分もいます。
 
強豪校のスタメン選手ですと、大学や社会人野球、プロを目指している選手も多いでしょう。試合でよりよい結果をだすために金属バットを使う気持ちもわかりますが、上のレベルを見据えて木製バットで試合に臨む選手が出てきても面白いかなと思います。
 
マンガ「ドリームス」では神戸翼成の生田が木のバットで公式戦を戦っています。もちろんマンガの世界なので現実離れをしていることはわかっていますが、心意気や意識だけでも「上のステージで活躍するためにはなにが必要なのか」というマインドを持つことは重要でしょう。
 
さらに言えばアメリカでは木製の反発係数に限りなく近づけているバットが販売されているようです。日本の高校野球でも導入され始めたら、野球が変わっていくはずです。ただ振り回して芯を外しても金属バットの力で飛ばすことは減っていくわけですからね。
 
2番手以降の投手をどう育てるか
 
これもアマチュア野球では永遠の課題です。もともと体力や身体の成熟速度に差が出やすい高校野球というカテゴリでは早熟傾向の選手が圧倒的に有利であることは間違いありません。
指導者が勝つことに拘りすぎるとエースの先発完投が増えます。最近でこそその傾向が変わりつつありますし、強豪校は中学時代の優秀な選手を集めることもできますし、複数枚の投手を準備することも比較的容易ですがまだ大半の学校では実践で確実に試合を作れる投手を複数育成するのが難しい状態です。
 
そのためには「練習試合」を「練習試合」として使えているかどうかに大きく左右されます。次の指導者のスタンスにもかぶります。
 
指導者のスタン
 
高校生は子どもなので、大人が緊張感を保つための一声が重要なのは賛成です。が、試合中にまで怒鳴ることはすべきではないでしょう。指導者が勝負に拘るのは当然ですが、やっているのは選手です。選手がどうやったらよいパフォーマンスが出せるのかを考えることも必要です。
あとは采配ミスによる結果を、選手の失敗として押し付けていないかどうかを考えるべきです。公式戦も、練習試合も選手は一生懸命やっているはずです。
「ちょっと目を離すとサボるから」というのであれば、オーバーワークで「サボらないともたない」練習を課している可能性を考えなければなりません。
 
上にも書いた「練習試合」を「練習試合」として活用できているかどうかも指導者のスタンスが影響してきます。1日に2試合行うのが高校野球の練習試合のスタンダードです。完全に個人的見解ですが、この2試合で最低でも5人の投手に実戦経験を積ませる場として提供していけばそれなりに試合勘や場慣れ、試合でしか出せないパフォーマンスによる疲労感を得ること、実践で失敗するから気づける己の未熟さなど。普段の練習に繋がる何かをつかませるのが練習試合です。
どの程度の指導者がこの考えを持っているのかわかりませんが、是非多くの指導者の方にはたくさんの選手にチャンスを与えてもらいたいです。