ばんかずまのブログ

元独立リーガーの過去、現在、未来。

中日ドラ1根尾らが活躍できていない理由

こんにちは伴です。

NPBでは中日のドラフト1位で入団した根尾選手、ロッテの藤原選手などの高卒ルーキーが活躍するケースはほぼありません。

   

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まだ序盤ですので「活躍できていない」と決めつけるのは早計ですが、1年目から1軍でバリバリ活躍するのは現実的とは言えません。

 

2009年から2018年までの新人王受賞者を見ていきます。

野手6人、投手14人

高卒 0

大卒 16

社会人 4

   

最近10年では高卒の新人王受賞者は0、野手が新人王を獲得する割合は30%です。

 

この数字だけでも高卒の新人が1軍で活躍する可能性がかなり低いという想像は容易にできます。

ではなぜ高卒の新人が活躍しにくいのか?なぜ投手の方が1年目から活躍する可能性が高いのか。

 

これは「投手が攻め手」であり「野手は受け手」だからです。

普通は逆だと思いますよね?どういうことかを説明していきます。

 

投手は自分のタイミングでボールを投げられます。極端な言い方をすれば「投手は自分の投げたいボールを投げるだけでよい」ポジションです。

もちろん厳密には違いますが。

 

打者は「投手の投げられたボールに対応して結果を出す」ポジションです。半年前まで120㎞/hそこそこの速球を投げていた投手がいるカテゴリから、ほぼ全投手が最速150㎞/h以上となるカテゴリに移動するわけです。

120㎞/hは緩い変化球です。フォークで140㎞/hを超す投手もいます。

高校生で140㎞/hも珍しくなくなっていますが、回転数が違うので体感速度は同じではないでしょうし、速い球と変化球の腕の振りに違いが見つけにくいため投球フォームから球種を感じることは難しくなります。

 

守備も「受け手」です。打者がバットを振って放たれた打球に対応して結果を出す行為です。自分の思った通りに動けばアウトになるわけではありません。

高校野球は金属バットでNPBが木製バットとは言え、確実に打球速度が速くなるので守備範囲は狭くなりますし、野手の走力も上がりますので正面の打球でもアウトを取るためのハードルが上がります。

 

なので高校時代に「通算50本」とか「名手」と言われる選手が全くヒットが出なかったり、チームで最多失策を記録するのは当たり前なのです。

相手に対応しなければいけないのが「野手」ですから。対応するための対象者が

高校生→NPBの1軍=日本のトップクラス

に変わるのです。

   

簡単に結果が出ないのはおわかりでしょう。

 

ここのギャップに対応できた選手が1軍で活躍できるようになります。

ですので高卒の選手は2軍の試合に数多く出場し、NPBクラスの投球、打球に慣れることで本来持っていたフィジカルやメカニクスを発揮できるようになります。

 

なので3~5年ほど活躍するまでにタイムラグが生じます。

 

以上の点を踏まえて、高卒ルーキーの成長を長い目で見ていただければいいかなと思います。