こんばんは伴です。
全国各地で高校野球の都道府県予選が始まっています。
今日は高校野球の投手人数について書いていきます。
- 金属バットの影響は大きい
- 連戦を凌ぐために
- 投手で必要なのは「ストライクが投げられる」こと
- 監督の「いけるか?」に「いけません!」と答えられる選手は少数
- 試合での起用プラン
- 現実問題としてどうやって試合で投げられる投手を増やしていくか
- 何よりも選手の健康が第一
- 金属バットの影響は大きい
日本の高校野球は長く金属バットを使用しています。木製バットと違い、どこで打っても折れることなく打球が飛んでいくため、明らかに打高投低の時代が長く続いています。
投手のレベルは着実に上がっていますが、マシン打撃と金属バットの影響で150㎞/hでも完封することは難しくなっています。
- 連戦を凌ぐために
さらに高校野球は夏休みや春休みなどで集中して大会を開催するため、トーナメント制で勝てば勝つほど連戦になりやすい構造です。
最近でこそ休養日が設けられるようになってきていますが、正直なところ1日休んだぐらいでは疲労は抜けません。
そのような意味でも複数人の投手を育成し、試合で投げられる状態にしていかなければ勝ち続けることは難しくなります。
上で書いたとおり打撃能力が向上していますので、大エースが1人いたとしても疲労で充分なパフォーマンスが出せなければ簡単に得点されてしまいます。
甲子園の決勝あたりで大差になる試合が多くなる要因の一つです。
- 投手で必要なのは「ストライクが投げられる」こと
投手として必要な能力が何かを考えた時はこう答えます。
基本的には打っても4割以下なので、半分以上の確率でアウトが取れるのが野球です。
なので「速い球が投げられないとピッチャーをしてはいけない」とか「スゴイ変化球がないからやらない」と思うことはないのです。
- 監督の「いけるか?」に「いけません!」と答えられる選手は少数
エース1人に限界ギリギリまで投げさせる習慣があると、監督は替え時に迷います。
そこで直接選手に「まだいけるか?」と聞きますが、「もう無理です!」と答える選手はほぼいないでしょう。選手は投げられるなら投げたいですから。
そういう意味でも初めから交代するタイミングを決めてしまうことが必要です。
- 試合での起用プラン
では実際にどのように投手を起用していくのか。これは一個人としての考えなのでもちろん異論はあると思います。
先発 3-4回(70球前後。次戦は野手か延長要員)
2~4番手 2-3回(40球まで)
5番手 延長要員(次戦の先発)
毎試合延長までもつれることは考えにくいので、ほとんど試合で最低1人は休ませることができます。
投球数によっては3人の投手で9回を投げ切れるので、連戦になっても疲労度は少なくすることが可能でしょう。
- 現実問題としてどうやって試合で投げられる投手を増やしていくか
とは言え、どうやって投手を増やしていけばいいのかに頭を悩ませている指導者も多いでしょう。
投手と野手で同じ「投げる」という行為で一番差があるのは
傾斜の上から投げるか否か
です。
それに慣れないといくら平地で良い球を投げていても、試合ではストライクゾーンに投げることは難しくなります。
全力投球でなくてもいいので、日ごろの練習の一部に「ブルペンの傾斜を使ってキャッチボールをする」というメニューを追加するだけでも大きく違うのではないでしょうか。
少しずつ慣れてきたら、相手に座ってもらって「キャッチボール」をします。ピッチングでなくてもいいのです。
平地と傾斜の違いは思いのほか大きいです。
- 何よりも選手の健康が第一
連戦連投で肩や肘、腰などに大きな障害を抱えてしまっている球児はたくさん存在します。
故障となる原因としては
①投げすぎによる疲労
②間違った投げ方による特定の関節に過剰なストレスがかかる
③筋力的に高負荷に耐えられない
このあたりが主な理由となります。
エースと言われる投手が肩や肘を故障する原因は基本的に①です。
投手としてのプレーに慣れていない選手の場合、②や③が原因になるケースが多いでしょう。
特に高校生の場合は選手によって成長期の途中だったり、成熟しきっていたりとバラバラです。
そこを見極めてトレーニングや試合での起用を考えていく必要があります。
高校野球で燃え尽きるというのが美徳とされがちですが、そこで人生が終わるわけでもありません。
一生かけて付き合う痛みを、未成年のうちから抱える必要はどこにもないです。
あくまでもスポーツです。
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