こんばんは伴です。
今に始まった話ではありませんが、日本企業の多くは人手不足と言われる状態が続いています。
中には「人手不足倒産」という新しい言葉が生まれています。
増える人手不足倒産…「社員を軽視している会社」の断末魔(幻冬舎ゴールドオンライン) - Yahoo!ニュース
定義ですが「人手不足倒産とは、企業が事業継続に必要な社員・アルバイトを確保できずに倒産に至る現象のこと」だそうです。
引用
人手不足倒産とは? なぜ起きるのかの原因と防止する方法・対策を解説
つまり、企業が事業を続けるために必要な人材を確保するだけの賃金を支払えていないために労働者が不足する状態が続き、売上や利益がどんどん減少していくことで経営が成り立たなくなるため倒産するという事ですね。
そもそも人手不足になる原因の大きな理由として
労働者が提供する労力の割にリターンが少なく感じるため「割に合わない」と考えます。
割に合わなければ別の仕事を探すだけなので、無理に待遇が悪い企業で働く必要がないと考えます。
そのように敬遠された企業が求人を出しても応募がなく、労働者が集められないために人手不足の状態が続くという流れです。
ただでさえ最低賃金が毎年上昇傾向にある現代で、よほど好きな仕事でなければ最低賃金ギリギリでも働きたいと思う人はいないでしょう。
物価が上昇し、生活を維持するために必要な金額が増えてきているなかで「お金」を無視して仕事に就く人は少数派であることは間違いないでしょう。
例えばコンビニの場合
ほとんどのコンビニはほぼ最低賃金でアルバイトを募集していますが、日本人がかなり少なくなっている代わりに、外国人留学生が多く働いています。
これもおそらく労働でおこる苦痛などと時給を比較すると割に合わないと思う人が多いからでしょう。
仮にこのコンビニが時給1000円で募集をしていたとします。それでも日本人が入ることはかなりレアケースとなっていますが、もし同じ業種で「時給2000円」で求人を出している店舗があったとしたらどうなるでしょう。
ほとんどの人がコンビニを利用したことがあるため、おおよその仕事内容が推測できます。ですので「この仕事で2000円貰えるならやってもいいかな」と思う人が出現する可能性が高まります。
労働とは、その意味
労働というものの大原則として「生活のためにお金を稼ぐ」という考えがあるので同じ仕事ならより多くのリターンが見込める環境を求めるのは比較的当たり前の現象です。
労働者は自分の時間(命)を売っているため、その価値がすこしでも上がるように考えて行動するのは自然なことではないでしょうか。
「やりがい」という呪文
「うちの会社はやりがいあるから」という常套句を連発する経営者は多くいると推測しますが、やりがいがあるかないかは労働者の主観で決まることなので、経営者が言えるものではありません。
そして、仕事である以上いかにやりがいがあっても生活するための金銭に繋がらなければ生きていけないので働く環境を変えざるを得ません。
つまりやりがいの有無が関わってくるのは「充分な給与を手に入れられることが前提」となっています。
ここに需要と供給がマッチしないために人手不足になり、その場しのぎで外部の割高な人員を使わざるを得なくなる。外部の人件費が利益を圧迫してさらに新しい人材を確保するだけの体力がなくなるという悪循環に陥っているような気がします。
僕は経営者になったことはありませんが、自分が労働者であればどう考えるか?という造像力をうまく働かせられれば企業経営が順調に進むような気がしてなりません。